キャビネットの使い方

Q2:キャビネットの中のルールについて説明してください。

一つのフォルダの中には,どれだけの量までなら,文書を入れてよいのか。

厚さにして8ミリメートル,枚数にして80枚まで。これよりも多く入れると,探すのが大変になってしまうためです。

フォルダの中身が多すぎて,フォルダが分厚くなってしまった場合は,どう対処すればよいのか。

中の文書を,内容などで分けて,フォルダを分冊します。この作業をきちんとしておくと,いざというときに,文書をすぐに取り出すことができます。

分冊したフォルダのタイトルに「その1」や「その2」という付け方をしてもよいのか。

フォルダのタイトルとは,どのような文書が,フォルダに入っているかを特定するためのものです。「その1」や「その2」では,書類を特定するには不十分なので,よくありません。フォルダのタイトルは,文書を特定しやすいように,具体的な言葉を付けます。

キャビネットの引出し内(前年度分)にあらかじめスペースを取っておいてもよいのか。

前年度分については,キャビネットの引き出し内に,余分なスペースを取る必要はありません。前年度文書はこれ以上増えないので,キャビネットの引き出しに収納する際も,前から詰めて収納します。係ごとに引き出しを分けるということもしません。

様式は,どこに入れたらよいのか

序列の中には入れないで,現年度文書の一番最後に入れます(フォルダラベルには,発生年度や保存年限の表示はしません。)。

引き出しラベルには,何を記入するのか。

まず,その引き出しが何番目なのかを示すために,番号を記入し,次にその引き出し内の第1ガイド名をすべて記入します(この作業をすることで,引き出しが閉じていても,中身が分かるようになります。「第1ガイド(続)」も,忘れずに記入します。)。

一つの第1ガイドで,いくつまで第2ガイドを立てることができるのか。

あまり多く立てると,文書を探すのに時間がかかってしまうので,第2ガイドを立てられるのは,8つまでとします(もし,多くなってしまった場合は,無理をしてでも第1ガイドを新たに立てて,第2ガイドを分散させることが大切です。)。

第1ガイドの中に第2ガイドが一つしかないときでも,第2ガイドを立てるのか。

このような場合は,同じフォルダについての案内を二つ出す必要はないので,第2ガイドは要りません。

一つの第2ガイドの中には,いくつまでフォルダを使うことができるのか。

この場合も,あまり多く使うようになると,フォルダを探すときに大変なので,10±5冊の範囲内にします。

もし,一つのガイドの中で,フォルダが多くなりすぎた場合は,どのように対処すればよいのか。

同じようなタイトルのフォルダを集めて,もう一つ第2ガイドを立てて,フォルダを分散させます。

序列に付ける色の順番には,決まりがあるのか。

一番初めに白を使い,以下,赤→青→黄→緑と続け,これを繰り返して使うのが普通です。

第2ガイドが新しく増えたり,移動して,序列が変わったときに,ラベルをはり替えて,色を順番に合わせないといけないのか。

年度の途中で,序列が変わるたびにラベルをはり替えることは非効率的なので,新しく入るガイドの色がその前後と同じにならなければはり替えなくてもよいです(新しく色を選ぶ場合は,白のガイドの次にガイドが入るならば,白から三つ先の色の黄色,赤の次なら緑色というように,三つ先の色を選びます。)。

『×××』という第2ガイドの中に,フォルダが8冊あるが,4冊しか引き出しにな入らい場合,どのように対処するのか。

第2ガイドの『×××』ごと,次の引き出しに入れるようにします(この場合,フォルダ8冊すべてを次の引き出しに入れて,第2ガイドの『×××』を立てることになります。)。

『○○○』というタイトルの第1ガイド(色は赤)の中に,A,B,C,Dの四つの第2ガイドがあるが,1番の引き出しに,AからCまでのガイドしか入らず,Dが次の引き出しに入ったとすると,どのような処理が必要になるのか。

次の引き出しの始めの場所に,元の第1ガイドを立ててから,第2ガイドを立てるようにします。そして,第1ガイドの色は元の色にし,『○○○(続)』(赤)を立てて,第2ガイドDを立てます。

引き出しラベルに使う紙の色には,決まりがあるか。

現年度文書を入れる引き出しのラベルは,白地のものを使い,前年度文書を入れる引き出しのラベルは別の色,例えば青地のものを使います。

キャビネット内の文書を現年度分の引き出しから前年度分の引き出しに移換えを行った際に,前後のガイドの色が同じになってしまった。この場合,片方の色を変えなければならないのか。

現年度文書については,前後のガイドの色がダブらないようにしなければなりませんが,前年度文書には,このルールは適用しません。つまり,前年度文書の場合は,前後のガイドの色が同じになってしまっても構わない。現年度文書として,年度末に一度確定したフォルダの色を変更するとなるとガイドやフォルダラベルを作成し直すなどの手間がかかるので,前年度文書については,前後の色のダブりを認めています。

あらかじめ用意しておいたフォルダに,結局,文書が入ることなく年度末の移換えの作業を迎えてしまった。その際に,中身が空のフォルダも,そのまま前年度分の引き出しに入れるのか。

前年度分の引き出しには入れません。現年度文書として確定した文書は,後の年度になって更に増えることはありません。つまり,現年度中に文書がなかったということは,これ以上,文書も増えないので,そのためのフォルダも必要ないということです。

現年度分のキャビネットの引き出し内に,あらかじめスペースを取っておいても良いのか。

前年度までの実績を見て,あらかじめスペースを取っておくことは,むしろよいことです。現年度文書は,いつ文書が発生し,フォルダが増えるか分からないが,文書が増えるたびに既存のフォルダを移動させるのは大変なので,あらかじめ先を見越して,スペースを確保しておきます。

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