「AKF」の実地指導の仕方

Q4:巡回実地指導は,どのように行うのですか。

1. コンサルタントによる巡回実地指導

実地指導にコンサルタントを活用する場合には,文書主管課は一緒に各課を訪問し,実際の各課のファイリング状況を確認します。コンサルタントには,各課の維持管理上の良い点,悪い点を指摘してもらうほか,文書主管課からの指摘事項で,職員同士では言いづらいことを言ってもらいます。特に,管理職に言わなければならないことを,文書主管課の職員が言うのは難しいはずですから。

コンサルタントは,課のレベルに応じて,できそうな部分から少しずつ段階的に改善を指示し,レベルアップを目指しますので,きめ細かな指導が期待できます。

コンサルタントからの指摘事項は,課員全員が記録にとり,期限(内容にもよりますが,数日程度の短期間とする。)を区切って改善するように指導します。そして,再度,改善されたかどうかを確認します。この確認作業は,大きな改善はコンサルタントが,軽微な改善は文書主管課が行います。

なお,文書主管課でも,コンサルタントの指摘事項を記録に残して,今後の指導に役立てます。

巡回実地指導日は,事前に各課へ通知します。抜き打ち指導の方が実態をつかむには有効かもしれませんが,むしろ,指導日を指定し,それまでに各課がそれぞれの点検項目について改善を図るように仕向けることにポイントを置きます。

2. 職員のみで巡回実地指導を行う場合

実地指導を職員だけで行う場合の庁内メンバーは,「AKF」について理解している人やそれぞれの課で積極的に行っている人を選びます。ただし,職員だけで行う場合には,「AKF」についてかなり精通しており,どの職員も一目置くような職員でないと指示に従わない可能性が多分にあります。

複数の職員で実地指導を行うと,異なった話をしてしまい,信用を失ってしまうこともあります。職員だけで行う実地指導は,難しい一面をもっていますので,維持管理が職員に定着し,指摘事項が少なくなってからにしないと失敗する危険性があります。

また,どうしても減点主義的に欠けたところの指摘に終わりがちですが,職員が努力したところ,改善点などをほめることも必要です。実地指導は,現状を固定的に点数評価することが目的ではありません。職員のやる気を引き出して維持管理のレベルアップを図ることが目的なのです。

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