期間と情報収集

Q1:文書管理の改善を検討開始してから導入決定までに,どれくらいの期間がかかりますか。

文書管理の改善導入の決定までに要する期間は,ひとえに文書主管課が,文書管理の改善に関する理解を深め,その必要性を認識するのに,どの程度の期間が必要かによります。つまり,各地で開催されている公文書管理セミナーや図書で得た知識及び導入後の自治体を視察して感じる効果などを基に,文書主管課として文書管理の改善導入が必要であるとの共通認識を持つに至るまでの期間のことです。

文書主管課としても,経験のないことであり,自信もないことなので,最初のうちは本当にできるのか不安があると思います。しかし,文書主管課が積極的に取り組む姿勢がなければ,事業として具体化はしていきません。

なお,文書主管課だけでは困難な場合には,「文書管理委員会」など,文書管理改善導入推進委員会を組織化し,その報告を受けて事業化に取り組む方法もあります。

導入検討開始から決定までの標準的なスケジュールを,次に示しておきますので,参考にしてください。つまり,検討開始から導入決定までを当該年度1年間で行い,次年度から導入を実施する案です。もし,当該年度で予算措置ができなかった場合は,導入実施は再来年度からということになります。

当該年度

6~8月(担当者の学習期間及び有力コンサルタントの絞り込みの期間)

  • 文書管理に関する図書の読了及び研修会への参加
    (担当者が文書管理に係る基礎的な知識を身に付けることを目的として行う)
  • 先進自治体からの資料収集及び視察
    (有力コンサルタントの絞り込みを意識して行う)
  • 有力コンサルタントからの資料収集
    (当該自治体が目指す文書管理の改善目的の達成の可否を判断するため)
  • 文書管理改善導入推進委員会の設置・運営(必要に応じて)

9~10月(構築する文書管理の品質確定と,改善導入の機関決定を行う期間)

  • 保管システムの決定
  • 保存(書庫)システムの決定
  • 文書主管部門としての文書管理の改善導入方針の部内決定

11~12月(予算折衝期間)

  • 予算化折衝
  • 書庫整備(改善導入と並行して整備してもよい)

1~3月(次年度に向けての実質的な始動期間)

* コンサルタントの決定 * 保管容器・用具の調査・選定 * モデルブロックの選定

次年度(上半期)

  • 管理職研修
  • モデルブロックの導入開始

なお,全庁に文書管理の改善導入を行うのに,どれぐらいの期間が必要なのかについては,また別の機会に詳しく解説したいと思いますが,一般的には,初年度にモデルブロックと第1次ブロックを導入し,次年度に第2次ブロックと第3次ブロックを導入すれば,40課程度の規模の自治体であれば,2年間で全庁の導入を完了します。

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