フォルダの使い方

Q3:個別フォルダ内の文書が厚く,しかも分冊できない場合にはどうするのですか。

個別フォルダ内文書量の上限

個別フォルダ内の文書を探しやすくするには,文書の枚数を50±30枚で管理するのが普通です。80枚を超えてしまうと,探しにくくなりますので,分冊することが求められます。しかし,その文書が1案件として一つの文書である場合には,分冊してしまうとかえって扱いにくくなるのではないかとか,いや分冊すらできないのではないかとも考えがちです。

ふつう,自治体の一般文書はA4判で統一されていますので,以前のB5判の用紙に比べ33パーセントほど大きくなり文書に登載する情報量も増えてきています。また,用紙の両面印刷を推進しているはずです。このように考えると,個別フォルダ内文書量の上限である80枚というのは,A4判片面印刷であれば160枚相当の文書量ということになります。1事案で160枚を超える文書というのは,一般の決裁文書や受付文書の中にあまり多くあるとは思われません。とすると,いくつかの異なった仕事の文書が一緒にフォルダに収まった結果,文書量が限度を超してしまうケースが圧倒的に多いように思います。このようにいくつかの文書の集合体の場合には,分冊は可能なはずです。

仮に1事案で160枚を超える文書が存在した場合,特別な場合を除き,本当にすべての文書が必要なのかどうか,その内容の見直しも必要です。文書は,ぶ厚い文書ほど細かくて,ていねいな優れた文書ということではありません。要領を得たコンパクトな文書の方が優れています。1枚にまとめるのがベストだとする考え方もあるほどです。また,受付文書(送付されてきた文書)の中にぶ厚い文書があった場合,資料的なものが含まれていたりします。そうした場合には,資料だけを分冊することもできます。やはり,厚すぎる文書は,中身の整理が必要です。ただし,1事案80枚(片面刷りで160枚分)以上の文書を否定しているわけではありません。時と場合によっては,そのような文書も存在します。このようなことを考慮した上で,簿冊にするか,フォルダにして分冊するかを決めればよいのです。

なお,この分冊の際に,(その1),(その2)のような分け方をすると,二つのフォルダの中身を区別するタイトルにはならなくなります。中身が区別できるように例えば,(4月~9月),(10月~3月)とか,(南部),(北部)と付け加えます。

キャビネットの使い方

キャビネットの上は,高さ的にも,広さ的にも物を置きたくなる場所ですが,一切,物を置きません。また,キャビネットの引き出しには,使いやすい上段によく使う現年度文書を,下段に使う回数の少ない前年度文書を入れ,引き出しごとにラベルを付けます。ラベルは,現年度は白色で,前年度は青色というように年度で色分けし,その引き出しに入っているすべての第1ガイドの名称を書きます。

なお,課に置くキャビネットや保管庫の数量は,文書主管課が,保管単位の文書量を調査して決定します。したがって,各課が独断でキャビネットを購入したときは,撤去することもあります。

キャビネット内に余分な空間があると,文具類や私物が入ったりしがちですが,それを防ぐためにも,必要以上のキャビネットを置かないようにします。

標準型のキャビネットの場合,1段に1枚ずつ仕切板を入れ,文書が倒れるのを防ぎます。

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